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現代の鑑賞者|Modern Spectator

マルセル・デュシャンは「みるものが芸術をつくる」と言い、作品は鑑賞されてはじめて芸術として成立すると「芸術」を規定した。20世紀初頭に男性用便器を作品としてギャラリーに設置しようと企てたことで、「現代美術」と呼ばれる20世紀以降の芸術概念の礎を築いた偉人の言葉である。これまで私は継続的に、表現する主体として極力自律的に振る舞うドローイング装置を設計し、作品として発表してきた。そして今度は、芸術を成立させる重要な要素として挙げられる鑑賞者さえも制作し、人間不在による芸術の生成、消費の実現を試みた。このインスタレーションでは、自走するセグウェイが、空間に配置されている絵画や立体作品の前まで移動し、しばらく静止した後、また別の作品まで移動するという行為を繰り返すことで鑑賞者として振る舞い、人間の観客はその光景を結界の外から眺める。全ての物がネットワークに接続され、人工知能が成熟しあらゆる物が他者になりうる21世紀。この作品は、そういった今世紀的美術を示唆し、芸術そのものを更新することを企図している。

An installation work that yang02's new work, Segway (two-wheeled balancing scooter) as a spectator appreciates yang02's old works. Marcel Duchamp emphasizing that the viewer is an indispensable aspect for completing art. In that case, how about creating an agency that views an artwork and constructing a cyclical structure of art not mediated by people? This work aim to update the Art for 21st century when everything is connected to a network and the development of artificial intelligence now means that anything can potentially be the Other.




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